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201812/14

【写真交換日記177】from London「旅行者だったときのクリスマス」

暫く更新できずにごめんなさい。

ご存知のとおり、父のことで2カ月日本にいてバタバタな日々でした。父が11月9日に天国に旅立ち、いろいろを終えて11月末にロンドンに戻りました。

気持ち的にはまだまだ全然悲しくて、毎朝毎晩「こんなに悲しいものなのか」と新しい悲しみとして思います。でも本当に壮絶な入院生活だったので、天国に行って楽になったんだから…と思いなおす日々です。

ロンドンに戻ってしばらくは生暖かい気候が続き全然冬らしくなかったんですが、ここ数日でガンと寒くなりました。街に本物のモミの木を売るツリー屋さんが出ていますが、その光景を見ると「ああ、クリスマスだな」と思います。

ロンドンで初めてクリスマスを過ごしたのは大昔、家族旅行で来た時でした。書くのも辛いですが(笑)30年ぐらい前のことです。

その後両親はイギリスに2度来ていますが、私が住んでからは来るチャンスがありませんでした。母は飛行機が大嫌いなので仕事を引退後は「もう2度と飛行機に乗りたくない」と言っていましたが、父はもう1度イギリスにも来て「街並みをみたい」とよく言っていました。

この数年は両親の病気と寄り添う日々で、何度も何度も帰国しました。後悔しないよう、両親のためというより「私のため」にできることは頑張ろうと思って父と接してきましたが、それでもいろいろ後悔が残ります。父をもう1度ヨーロッパに連れ来たかったのにできなかったことが今本当に悔やまれます。

ロンドンで家族4人で過ごした約30年前、何を思ったのか夜中にウェストミンスター寺院のクリスマス礼拝に行くことにしたのです。門があくまでものすごく寒く、当時はクリスチャンではなかったので「聖餐式(せいさんしき。最後の晩餐を思って、パンと葡萄酒を食べる儀式)」が始まっても何をしたらいいのか分からず4人でおどおどしてしまいました。礼拝が終わった後歩いてホテルに戻ったのですが、ロンドンのイルミネーションが案外地味でちょっと拍子抜けしたのを覚えています。

今思うとすべてが懐かしいです。これから毎年クリスマスになると、あの旅行者としてちょこっと過ごしたロンドンのクリスマスを思い出すのでしょう。

そういうことも含め、すべて天国で分かってみててくれるといいな。

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