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【遠くに暮らす、両親のこと】「父をどうする!?」(by hanako in London)
*【遠くに暮らす、両親のこと(高齢者の環境/医療/介護)】
日本の地方の街に住む70代の両親にやってきた老後。遠い国(イギリス)に住む私に何ができるのか? これから両親のこと、高齢者を取り巻く環境や医療、介護のことについて考えながら書いていきたいと思います。
前回、1年前のことについて書きました。両親が高齢者になっていたこと、そして確実に老いつつあることをはっきり認識した日のことです。
改めて思うのですが、「病気になること」と「老いること」は違うんだなあと。父は数年前から何度も手術しているのですが、私の中でそれは「老い」とはリンクしていなかった。「病気」であって「老い」という認識はなかったんです。
でも1年前のあの日。母が「ちょっと横になってくるね」と言ったあの日、大きな不安が芽生えました。
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初めて両親の「老い」を認識してから約1年後、今年3月のことです。母にガンの疑いが掛かっているのを知りました。
その少し前から、母が年中病院で検査を受けていることは知っていました。連絡すると「今日、病院に行ってきた」「検査した」と年中言っている。掛かりつけのクリニックに月1回程度通っているだけのはずなのに、何だかやたらと検査ばかりしている様子。
「1月に気管支炎と診断されたけど、あまりに長いこと治らず咳が止まらないのよねえ。それで検査している」とのことだけど、「検査をしても何だかよく分からない」「肺にうすーく何か映るんだけど、何だか分からない」…と様子がおかしい。
つまり「気管支炎が治らない」→「検査してもよく分からない」→「肺ガンかもしれない」ということで検査を続けていたのです。
地元クリニックから大学病院に移り、そこで肺の内視鏡検査を受けることに。調べてみると肺の内視鏡は「苦しい検査」と恐れられている検査のようで、もともと気管支が細い母にはさらにツラかろうと思うと涙がでました。ガンかどうかも心配。でもその前に苦しい検査をしなくてはならない。しかも近くにもいないから立ち会うこともできない!
「無力感」
これが親の老後について最初に突き付けられたことでした。

↑一時帰国すると必ず食べる父の手打ち蕎麦。以前は1度に数回打って、知人に配っていました。でも今は1回打ちするのがやっと。その後ぐったり疲れています。
しかしそこで感傷的になっている場合ではなく、1つ1つ解決しなくてはならない現実が迫ります。
母が検査を受けた大学病院の場合、高齢者が肺の内視鏡検査を受ける場合「前日は必ず1泊入院」との規則があったのです。
これまでは「人に頼りたくない」という気持ちが強かった両親。父の数度の手術や入院の際も、私や兄にでさえなるべく頼りたくないという強い意思がありました。そして事実、2人で何とかしてきました。
でもそれは「母が元気」であることが前提でのことだったのです。
母が入院⇒1人での生活が難しい父が1人で家に残されてしまう!?
たった1泊のこと。でも父は具合が悪くなって以来、母がいない生活を経験したことがありません。いつも母が一緒にいたので「自宅でひとりで過ごす」必要もなかったし、日常はいつも「母と共にある」ものだったのです。
加え、もし検査後に具合が悪い場合は延泊もありえる…。
「母のガンが心配」よりも、
「お母さんがいないとき、お父さんをどうする!?」
の方が差し迫った問題となったのです。
(つづく)

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