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20202/16

【今日の云々】同じ人間とは思えない:昭和の名曲「まちぶせ」に思う

ちょっと音楽ネタが続いていますが… 陽子さんはコーヒーや紅茶からさまざまなジャンルの音楽を思い浮かべているのに、私が思い出すのはなぜか歌謡曲ばかり。なぜだろう?

陽子さんの紅茶音楽:松本淳一「 0 Canyon 」(2016年)

前回「紅茶の美味しい喫茶店」について書いたが、柏原よしえさんの「ハロー・グッバイ」を思い出すとき、ほぼセットでもう1つ思い出す曲がある。

それは、石川ひとみさんが歌った、荒井由美(のちの松任谷由美)作詞・作曲の「まちぶせ」。

「まちぶせ」がヒットした1981年当時、石川ひとみさんは21歳だったそうです。

80年代歌謡ばかりですみません。私はどうもこの時代が1番「日本の芸能界」と「テレビ界隈」に興味があったようで。80年代の歌謡曲とかドラマとかテレビ番組とか、もう今となっては全然役にたたないあれこれをもっのすごく克明に覚えている。

全然忘れていいのに。

かなりどうでもいいアイドル相関図とかをやたらと記憶して、時折思い出しては「ほんと、役に立たない」と自分に突っ込み入れている。 松田聖子と岩崎良美が仲良しだった(ってことになっていた)こととか。実は私は岩崎良美が好きだった。今聞いても「赤と黒」とか「涼風」とか名曲だと思う。代表曲が「タッチ」とか「青春」ってことになっていることには納得いかない。

閑話休題。「まちぶせ」に戻る。

なぜ「ハロー・グッバイ」とセットで思い出すかというと、どちらも喫茶店が出てくるからだ。

しかし喫茶店と共に見える風景はかなり違う。「ハロー・グッバイ」では、若い女の子が男に弄ばれている。「心をグルグル回されている」と分かっているのに、よしえちゃんのような可愛い女の子が思い悩みながら喫茶店でモヤモヤしている歌なのである。

しっかり詩を読むとまったくもって腹立たしい。しかしそこはスルーして「紅茶の美味しい喫茶店」のところだけをハイライトして、ときどき歌っている。

しかし「まちぶせ」は怖いよ。だって執念深い「片思い女子」が、夕暮れの喫茶店を覗いて「好きな人とその彼女のデート現場」を見てる、ってところから始まる歌なんだから。

子どものときは「暗めの歌」としか思わなかったが、大人になってからしみじみ聞いたら、

これは呪いと情念の歌だ!

と思うようになった。

歌詞全編はコチラから。怖いですよ。

それだけではない、本当はマイルドストーカーしてるぐらい大好きなのに、「気のないそぶり」をしてカップルの「お友だち♡」になったりもしているのである。

そ…そこまでするっ?

さらには、片思いの彼がその彼女と別れた様子もあるのだけど、「私から言い寄ったりしない」で、向こうから近寄ってくるのを待つ…という

高度な駆け引きぶりっ!

一体この歌の女子の設定が何歳なのかは分からないが、まったく末恐ろしい。私にはこの辺の情念系駆け引きをする人の精神状態がまったく理解できない。しかしもっと理解できないのは、サビで繰り返されるこの部分だ。

♪もうすぐ私きっと あなたを振り向かせる

…す、すごくないですか?

歌詞を見る限り何の根拠もないのに、「絶対あなたを振り向かせる」と断言する

この自信!

この上から目線!

…この自信がどっから出てくるのか? 小っさく生きてるワタクシにはまったく理解できない。

この曲を思い出すたびに、この曲の主人公のことを「わたしとは異次元にいる人」「まったく違う宇宙で生きている人」「同じ人間とは思えない」と何度も思う。

この類の自信をミジンコほども持ち合わせていないワタクシなので、本当に羨ましい!と思うと同時に「こんな風に思うことは一生ないんだろうな」と、ハナッから諦めてもいる。そして「絶対この手のタイプの人とは友達になれないなあ」とも思う。

こんなすごい歌を可愛く歌ったのは石川ひとみさんですが、作ったのは「松任谷さん」になる前の荒井由美サマ。

さすがユーミン! さすが女王!

とずっと思って納得していたのだが、今回もうちょっと調べてみた。

私はこの曲を石川ひとみさん歌唱版で知ったのだが、実はこれはカバーなのだそう。オリジナルは1976年(石川ひとみ版の5年前)に三木聖子さんというアイドルが歌った版である。

三木聖子版の「まちぶせ」はwiki情報が正しければ1976年6月発売。
三木さんは19歳。

この方のことは全く知らなかったが、wikipediaによると活動期間たった2年。あっという間に潔く引退しちゃったアイドルだったとのこと。

歌唱を見る限りでは、歌詞にある情念っぽさはないですね。なんだか元気だし、はちきれる若さとパンチ力の方が強く感じる。

でもコケティッシュな魅力のある女の子では…ある。

その後ググる事しばし。実はこの歌の元ネタはユーミンではなくて「三木聖子の中学生の時の思い出」を元にした曲であることが書かれた記事を発見!した。

2018年に掲載された「FLASH」の記事で三木さんご本人が語っているのである。

しかも、中学時代の思い出って…スゴイ!! 一体どんな中学生だったんだ?

この三木聖子さん、引退後は仙台に帰り、3児の母に。現在は仙台と銀座にお店を持つ、クラブのママになっていた!

三木さんの2018年のお姿はコチラに大きく掲載されております。美しい…。

1番すごいのは、三木さんなのかもしれない。

この歌を聞くたびに、女の子が喫茶店を覗く姿を思い浮かべる。お店の中で(時代が合ってるかは別にして)ベルボトム&ぴったりセーター&ややロン毛の男子と、白いシャツ&フレアスカート&セミロングの髪の女子が微笑みながらコーヒーを飲んでいる姿を思い浮かべる。

サイフォン使ってマスターがこだわりのコーヒーを淹れてくれるタイプの喫茶店。

こんなサイフォンのある喫茶店、昔よく見かけました。最近また流行っている様子です。イギリスでもたまに見ます。

微笑み&見つめ合いながら飲んでる2人だけど、このコーヒー、何だかとっても苦そう。

恋の味は、時にドロッとして苦いのである。

おまけ:ユーミン歌唱版の「まちぶせ」。なんか別物です。

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