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魔法使いの嫁

20205/28

紅茶と漫画『魔法使いの嫁』

漫画『魔法使いの嫁』は以前、近所の本屋の中で、多分店員さんの一人が大ファンらしく、ものすごい勢いでひとコーナーを使い「激推し」されていました。文字通り特大の文字でPOPに「激推し!」と書かれていたのは忘れられません。

私はそんな店員さんの個人的なオススメを好ましく横目でみながら、その際は購入はしていませんでした。その後アニメ化されて視聴したところ、世界観が素晴らしくって、すっかり私もファンに。アニメは一区切りしましたが、原作は続いていたため、「いつか原作読むぞー」と思っていたところ、この自粛生活。今が一気読みの時でした。

アニメーションはもちろん、音楽もいいのです。

そんな訳で、いい大人ですが紅茶をのみつつ漫画にどっぷり、オススメ感想です。

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『魔法使いの嫁』ヤマザキコレ作  現在全13巻 進行中 

人には見えないモノが見えしまう少女チセは、その体質故に常に禍々しいモノを引き付けてしまい、天涯孤独の身となってしまう。人々から疎まれ、自らの命を断とうとしていた際、ある人にその特異を持つチセ自身をオークションにかけないかと持ちかけられる。闇オークションでチセは頭が動物の骨でできている「人外」魔法使いに買われ、イギリスの片田舎で新しい生活を送ることになる。

ストーリーには大まかに2軸あり、ひとつは主人公チセと魔法使いエリアスとの関係。もうひとつは、呪われた者が巻き起こす事件。そこに他の魔法使い、恐竜、妖精、魔術師や魔女などが関わってくる。

タイトルが「魔法使いの嫁」なので、どうしても「嫁」部分に内容を推測してしまう方もいると思うが、13巻の現時点でも「嫁」部分はあまり機能していない。というのも、主人公チセと魔法使いエリアスとの関係は、出会いが買った者と買われた者のスタートから、様々な出来事を通じて少しずつ互いを知り、興味を持ち、思いやり、いたわり合いながらゆっくりゆっくり変化していくのだ。その過程を読み進めていく楽しさがある。
そして、自分を「いらない」存在だと思いながら過ごしてきたチセと、自分の感情が分からず、人間とのコミュニケーションがとれない魔法使いとの間にふと芽生える感情の数々にはニンマリさせられる。少しずつ自分を大事にして明日を生きていこうと思うようになる主人公チセの成長も見所だ。

もちろん、もうひとつの主軸のおどろおどろしい事件についても目が離せない。随所に伏線をちりばめながらのストーリー展開は徐々にクライマックスへと昇っていく。(9巻でひと段落。10巻からはカレッジ編)間に挟まれる小さなエピソードも想像力に富んでいて、読者を飽きさせない。何より奇想天外なキャラクターたちと魔法の演出、それが綺麗な絵で描かれているので、ついついファンタジー世界に没入してしまう。

しかしなんと言っても私が2軸のストーリーを含め、この漫画全体を通して感じたのは「救済」だ。

漫画の登場人物たちほどではないにしろ、人は生きていると、少し自分の中に「呪い」を抱えているように思う。他人からも自分自身でも。なので、私が思うに、この漫画で「呪い」が解かれ「救われつつある」空気感がなんだか心地よいのだ。そして、作内に安心して帰れる「家」があることも穏やかな気持ちにさせてくれる。

主人公チセが居場所を見つけた「家」は穏やかなイギリスの片田舎にあり、その「家」には一緒に暮らす気持ちが通じているひと(妖精・犬)たちがいる。そのひとりが家に憑く妖精「シルキー」。彼女もまた「救済」されたひとりだ。彼女は言葉を発することはないが、いつも家を守り、美味しい料理やお菓子を作り、お茶を淹れてくれる。ああ、私もシルキーにお茶淹れてもらいたい。

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