© matka All rights reserved.
【今日の云々】少しの間ネットを見ずに音楽を聴いてみようかな③紅茶BGM
ほぼ1日中、仕事をしている。(←なんとかしたい)
音楽は仕事中は聴けない。 (←たぶんどうにもならない)
となると音楽を聴く時間がとてつもなく少ない。(←これはなんとかなるかもしれない)
以前は通勤していたのでその時間に音楽を聴いていた。スマホではなかったときは「ipodもどき」を持っていたが、持ち忘れて家を出ると何とも手持無沙汰で辛かったなあ。
今は主に、掃除中とか台所仕事中とかに聞いている。でもその時間はラジオを聴く時間でもあるので、なかなか何曲も聞けなかったりする。通勤していたころのことを懐かしいとは思わないが、でも通勤時間は貴重だったと今になって思う。
===
ときどき仕事のブレイク中、パソコン画面を閉じて音楽を掛ける。コーヒーか紅茶1杯分、ただただ音楽を聴く。これをやるときはかな~りお疲れモードの日だ。
以前「コーヒーBGM」について」書いたけれど、通常聞いているジャンル(いわゆるロック系です)はコーヒーよりもお酒が似合うこともあり、「案外音楽ってコーヒーと合わないんだなあ」と思ったりした。
今回は私が相当お疲れモードのときに聞いている「紅茶BGM」を書いてみるが、コーヒーBGMと比較し、紅茶BGMは割にパパっと何曲も思いついた。
クラシックとの親和性が紅茶の方が高いからかもしれない…と言いつつ、3曲の内クラシックは1曲だけだけど。
===
① オペラ『ジャンニ・スキッキ』から『わたしのお父さん』(プッチーニ)
プッチーニが完成した最後のオペラ『ジャンニ・スキッキ』の1曲。「このオペラは知らないけど、この曲だけは知っている」と言う人が多いと思う。私もそのひとり。
私がこの曲を知ったのは、いわゆる「イギリス・コスチュームドラマ&映画」の火付け役となった、ジェームス・アイボリー監督『眺めのいい部屋』で使われていたからだ。
刷り込みとはすごいもので、この曲聞いただけで美しすぎるフィレンツェの街並みと、イギリスで紅茶啜っている超かわいこちゃん時代のヘレナ・ボナム=カーターが目に浮かぶ。
歌の内容は、「好きな人と結婚させて~! でないと、川に身を投げます」と娘がお父さんに(やや脅迫もこめて)必死に訴える恋歌なのだが、ソプラノの音域がうお~っと音が上下するメロディにはスケール感がある。聞くだけで、小粒な家に住んでいる私でも、おっきな窓を開け放って絶景見ながら優雅に『お紅茶』飲んでる気持になれる、有難い曲なのである。
この手のアリアを毎日聞きたいとは思わないけど、本気で疲れちゃったときに聞くと癒されて元気になれる。そしてこの時ばかりはいつものマグカップじゃなくて、ちょっと上品なカップ&ソーサーがいい。丁寧に淹れた“お紅茶”を、ゆっくり味わいながら聴きたい1曲。
② 『Stay (I miss you)』(リサ・ローブ)
これは特に夏の歌ではないけれど、私にとっては永遠の「アイスティー曲」。“一服の清涼剤”っていう言葉がぴったりだなあと、聞くたびに思う。透き通ったリサ・ローブの声に何とも癒され、氷が解ける「カラッ」っていう音まで聞こえてきそうな、そんな曲だ。
リサ・ローブはロンドンに来るずっと前によく聴いていた。1994年の映画『リアリティ・バイツ』に使われてブレイクした曲だが、可愛いメガネちゃんのルックスも、オリーブ少女を引きづっていた(今も引きづっている)私にはドキュンときた。素直すぎるメロディはたまに「可愛らしすぎる」とも思ったけれど、「リサちゃんだったらそれもアリだわ~」と思うぐらいのごひいきだった。
そんなリサちゃん、ロックダウン中に自宅ライブを結構マメにやっていた。この名曲も歌ってくれたが、全然変わらず「リサちゃん」だった。すごい、ちゃんとキープしてる!(現在52歳)。25年以上たっているのに、佇まいが全然変わらない。
↑今年3月に公開した動画。保ってるよ、リサちゃん…。
ロンドンの夏は短いが、美味しいアイスティーを淹れた日にこの曲を聴くと、夏の爽やかさをさらに満喫できる気がする。
③『Only You』(yazoo)
80年代が何かとブームな現在。80年年代は「レトロでいいよね」というよりも、私にとっては割とちゃんと生きていた時代なので、愛憎アリアリの、ひとことでは言い難い時代である。
なので80年代の曲は、割と取捨選択して聴いている。聴くとドロッとした気持ちになる曲も多いからだ。
この曲の発表は1982年で、その頃のチカチカした音をバッチリ詰め込んだような音が特徴。なぜか不思議と愛憎の「愛」の方だけがよみがえり、「憎」の方は脳裏をかすめない。あたたかい紅茶をマグにたっぷり淹れて、ぼやっと聞くと「Only You」というベタな歌詞も心に響き、1曲終わるころに少し気分が違っている。私にとっては「時間旅行」ができる曲なのだ。
…と私はこの曲に対して割と高評価なのだが、ある日横耳で聞いていた夫のヒトから「チープな音」と一言でキョーレツにディスられ、笑ってしまった。
ちなみに、夫のヒトは、私の100倍音楽、特にUKロックを愛している人です。
yazooはこの曲がヒットした翌年に1度解散したが、2008年に再結成。最近の活動はほぼ聞かないが、1982~83年にヒット曲が数曲あるし、今80’sブームだからその印税でたぶん食べていけてるはず。
紅茶を飲みつつそんなことを考えるのも切なくっていいのである。
===
世の中は巡り、流行りも廃れたりリバイバルしたりといろいろ。でも美味しい紅茶はそのままだ。
今日はロンドンにしてはまあまあ暑かった。夕方になっても22度。書きながら、キンキンに冷えたアイスティーを飲んでいる。
【podcast246】映画「オッペンハイマー」鑑賞後あれこれ考えてしまうので話してみました
アカデミー賞受賞作品は劇場で観ることにしているワタクシですが、クリストファー・ノーラン監督作品でもあって期待大でした。3時間の大作ですが、劇場で鑑賞してその後もあれこれ考えられる、いまだに体験が続いているような映画です。そんなあれこれ考えたことを、イギリスで鑑賞したフローレンスさんと改めて話してみました。
【podcast245】イギリスの大掃除の季節は「春」その理由とは?
地球の反対側に暮らす イギリス在住の「フローレンス22世」と日本在住「豊里耳(とよさと みみ)」。 2人がぐるっと電話でつながりアレコレ話…
【podcast244】NHK大河ドラマ「光る君へ」と連続テレビ小説「虎に翼」、2人の女性がどう活躍していくかに期待
平安時代の紫式部が主人公の大河ドラマ「光る君へ」と女性初の弁護士となった三淵嘉子さんがモデルの連続テレビ小説「虎に翼」、時代は違えどどちらも女性が男性社会で活躍するドラマという点で共通しているかと思います。
【podcast243】半分失業。そこから始めた実験について。
地球の反対側に暮らす イギリス在住の「フローレンス22世」と日本在住「豊里耳(とよさと みみ)」。 2人がぐるっと電話でつながりアレコレ話…
【おいしいもの in London】最高のブリティッシュ・ビーフパイ- Canton Arms, Stockwell, London
ガストロパブとは、「食事もできるパブ」のことです。ロンドンのおいしいガストロパブは東と北に集中しがちですが、ここは中心部からやや南。南の地域でもっとも有名なガストロパブです。