© matka All rights reserved.

20196/30

【今日の云々】マイケル・ジャクソンと「優先順位」 by Hanako in London

現在、6月末。

もう6月末。

えっ?まだ6月末なの?

なんて心境に1回ぐらいなってみたい。

「今年になってから、私めちゃめちゃ仕事がはかどったわー。やりたいこと&やるべきこと、サクサク進んでかなり片付いたけど、まだ半年しかたってないのね」

な~んて思えたらいいなあ…と思って始めた2019年。

そんなことには予想通りなりませんでしたのよ(笑、ホホホ)。

歳を取るごとに時間の感覚が短くなるとは聞いていたし、実感している。大昔に見た「徹子の部屋」で、徹子様が「10年が一瞬」みたいなことを言っていたけど、今本当にそのことを実感している。

だって、マイケル・ジャクソンが亡くなったのが10年前だって信じられる?

先日ネットでそのことを知り、ワタクシ、大真面目に仰天しましたよ。

あれから10年。パリス・ジャクソンもすっかり大人になりましたねえ。

つい先日「え~~、マイケル死んじゃったよぉぉぉぉーー」って言ったはずなのに。

100歩譲って「数年前」ぐらいだと本気で思っていた。

毎日が早すぎ、1年が早すぎ、そして10年もあっという間に過ぎていきます。あまりのスピードに絶望すら感じるこの頃。

毎日毎日忙しくしているのに、「今日やろう」「今日やりたい」と思ったことがなかなか終わらない。1日たりとも「ぼやっと」なんて過ごしていないのに、なぜこんなに時間がないのだろう? いつもいつも時間切れになってしまうのはなぜなんだろう? 

この数年ずっと同じ状況が続き、本気でイライラしている。

しばらくこの事を悶々と考えていたのだが、「今が優先順位の切り替え時なのかもしれない」という考えに行き着いた。

お金をいただく仕事(原稿等、何らかの提出や納品を伴う請負仕事)は終わらせるのが基本なので、これは優先順位を考える以前の問題。最低限の掃除や洗濯も必須なので、順番通りにこなすのみ。この点について迷いはないので、私が悩んでいるのは完了必須の仕事についてではない。

仕事をしている時間が長いので(有難いことです)、その他の時間は限られている。その貴重な時間で「必須」以外の「何をするか?」――この優先順位を見直す時期が来たのかな、と。

例えば美味しいものがずらりと並んだ一皿があったとする。その中にも「1番好きなもの」と「そこそこなもの」があるわけで。あなたは「1番好きなもの」を最初に食べますか? 最後に食べますか?

私は断然「最後に食べる派」。子供のときからずっとそう。

そしてこの志向はワタクシの「嫌なことは先に終わらせたい」という考え方にも共通する。

今やらなくてもいいけれど、いつかやらなくてはならないこと」は日々たくさんある。そして「今やりたいけど、今じゃなくてもいいこと」も多々ある。

私は「嫌なことは早めに終わらせ、楽しいことは後からゆっくり」と思うばかりに、時間があればせっせと「やりたくない(けどいつかはやったほうがいい)こと」ばかり先に手を付けてしまう。

仕事系では経費レシートのエクセル入力、撮りためている資料写真の分類等、資料のスキャン、仕事上の勉強、資料読み、リサーチ、新ソフトのトライアル、各種メンバーシップの見直し、いつか出さないといけないメール等々。家回りではDIYでできる細かな修理、修理にまつわる調べもの(ペンキの色、ネジや部品探しetc)、建物の持ち主と終らぬ連絡業務、保険やら銀行やら住宅ローンやらの更新等々。

別にやりたくはないけれど、いつかやるなら先に終わらせてすっきりしたい。

でもこの手の「今やらなくてもいいけど、いつかやった方がいい」かつ「あまりやりたくないこと」は本当に本当に たくさんあり、尽きることがないのである。

いつになっても終わらない。だからスッキリして「好きなことをする」という状況にいつになってもならないのだ。

毎日がこの繰り返し。

純粋に「好きなこと」ができないフラストレーションはもちろんだが、実は好きなこと、やりたいことに時間を割けないことは、仕事上もマイナスだったりする。歳を重ねていくと、思わぬことが仕事につながることもあるからだ。

長年ただただ好きでやってきたことが「専門性」と認知されることもある。ただ「好き」で深追いしていたことなのに、チャンスが落ちてきて原稿を書かせてもらうことも多くなってきた。歳をとってよかったことの1つである。

なのにただ すっきりしたいがために「好きなこと」をあまりに後回しして、「今やらなくてもいい」「実はやりたくないこと」を優先し、最近全然「好きなこと」まで到達できずに日が暮れる。

そして「深追い」が次第に「浅追い」になり、専門度が低くなる。

私は一体なぜこんなにも「今やらなくてもいい」「実はやりたくないこと」 を優先しているのだろう? このままでは「好きなこと」をやる時間は一生巡ってこないような気がする。

10代のころ、人生は永遠のように感じたけれど、もう私の人生は一般的には折り返し地点をとっくに過ぎている。

マイケル・ジャクソンが死んで10年。 10年を3回繰り返した時、私はもうこの世にいないかもしれない。

この10年、本当に早かった。でもたぶん次の10年はもっと早い。

時間は有限。 30年後「やりたいことをちゃんとやってきたな」と思いたい。

勇気を出して、やるべきこと、優先することの取捨選択しなくては。同じ「今やらなくてもいいこと」なら好きなことからやれないものなのか?

三つ子の魂100までもというけれど、人生半分を過ぎた中年が行動様式をそう簡単には変えるられるはずもない。

でも、

やってみるならきっと今だ。

30年後に後悔しないために。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

podcast240

【podcast240】おすすめ映画『コヴェナント 約束の救出』レビュー

ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエル・ガザ戦争がニュースで大きく取り上げられる中、人々の意識が遠くなってきている、アフガニスタン戦争です。そんなアフガニスタン戦争の実際のエピソードををもとに作成された『コヴェナント 約束の救出』は、シンプルな構成ながら(だからこそ)狭間に生きる通訳という立場にフォーカスした一風変わった戦争映画です。おすすめポイントについてあれこれ話してみました。

20243/7

【おいしいもの in London】「火山オムレツ」を食べてみた ― The Eight Restaurant in Soho, London(中華料理)

カフェ・パブ・レストラン in Londonの記録。超個人的な記録ですが、誰かにも役立つ「ロンドン美味しい物ものガイド」…になったらいいな。

【podcast239】歳をとっても保守的になりたくないのだけど…

今回は、フローレンスが最近経験したことをベースに「歳をとっても保守的にならずに済む方法はないのかな?」について話しました。

podcast238

【podcast238】毎日の献立どうしてる?

忙しい中でも、ご飯の時間はやってくる。毎日のことなので、悩む人も多いのではないでしょうか。ましてやダイエット中であれば…。ゆるゆる糖質制限をしているワタクシと、糖質制限先輩のフローレンスさんで、あれこれ献立話をしてみました。

【podcast237】旧正月のパーティに初参加して思ったこと in London

2月10日は春節(旧正月)でした。この日、中国系イギリス人の友人が開催した「旧正月を祝うホームパーティ」に初参加したわたくしフローレンス。この日に聞いたこと、思ったこと…についてポッドキャストで話しました。

ページ上部へ戻る