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20198/18

【写真交換日記190】from London「人が集る家、集まらない家」

ヨウコさんが撮影した「家畜 ―愛で、育て、屠る―」展の写真のインパクト、キョーレツでした。私の周りには最近ベジタリアンやビーガン的食生活を支持する人たちがじわじわ増えていて、そのたびに「生きているもの(動物・植物)」を殺さないと生き延られない事実について考えます。

何かを殺さないと生き延びられないのは人間だけでなくて動物も同じこと。そういう風にして生は成り立っている事実に改めて不思議さを感じます。

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さてこちらの写真は、先日知人Aさんのお宅でお昼ご飯を呼ばれた時の写真です。

私がAさんにお願いしなくてはならない用事があって急に伺ったのですが、お昼を用意してくださいました。現在ワタクシ、かなり真面目に糖質制限中(今回こそ!のダイエット中で、わりかし本気です…w)。そのことを伝えたうえで(食事を用意していただくのは申し訳ないので)外でお茶しませんか?とお伝えしたのですが「じゃあ、糖質使わないもの作ります」と、ご飯をお豆腐に変えて「タイカレー・豆腐丼」を作ってくれました。

これが美味しかった!のです。アツアツに温めたふわふわ絹ごし豆腐にタイカレー、これが合うんです。キュウリの一夜漬けと交互に口に運ぶと、食が進むこと進むこと。あっという間に平らげてしまいました。

Aさんは本当に「もてなし」が上手な方。毎日忙しく働いている方ですが、急な客人も、大量の客人も鮮やかに対応するスーパーウーマン 。お料理がとびっきり上手な上に、ご自宅には素敵すぎる食器やリネン類(しかもアイロンがビシッと掛かっている)が本当にたくさんあります。

Aさん宅に伺うたびにもてなしぶりにうっとりし、ついつい長居してしまうのです。憧れこそすれ、私には同じようなことは到底できないので、私はいつもひたすら上げ膳据え膳を楽しむのみ。贅沢な時間です。

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もう24年も前のことなのですが、1995年に三谷幸喜と小林聡美が結婚会見を開いた時、「どんな家庭にしたいですか?」の質問に対して

「友達が決して寄りつかない家庭にしたいですね」

と三谷幸喜が答えたのが印象的でした。

この「腕組み」も話題になりました。お若い方は知らないでしょうが…。

テレビが期待する「人が集まる家庭にしたいです」的な回答を、「ププッ」と笑わせつつ、いい感じに裏切ったのが小気味良かった。私は当時まだ若かったけれど「もてなし」系に才能ゼロなことは分かっていたので、「一生この手でいこう」と、その時思ったのを覚えています。

その後しばらくしてからロンドンに来ましたが、長いことフラットシェアだったので「料理を作って人を呼ぶ」とか「ちゃんと準備してもてなす」とかもあまりないまま時が過ぎ、家関係のモノを整えることなく歳ばかり取っていきました。数年前に家を買ったものの猫の額ぐらい狭いし、ここ10年はミニマリスト志向に拍車がかかったこともあり、食器もミニマム、必要なもの以外はほぼ何も買っていません。その結果、「友達が寄り付かない」というよりも、

「人に来ていただくにはモノが全然揃っていない家」

として定着しております。

しかし最近考えます。

「これで本当にいいのだろうか?」

と。

ミニマム暮らしへの憧れは依然としてあるものの、いつもいつも「揃ってないから」を理由に人を呼ぶのを躊躇する状態なのも、何だかストレスでも…あるのです。

その辺のバランスをうまくできないものなのか?

素敵なお宅に呼んでいただくたびに、今後の課題だなあとしみじみ思います。

もうちょっと広い家に住み換えて、収納が充実すればミニマムインテリアとモノを多少は持つ暮らしの両立ができるのかもしれません。しかしブレグジットを前にして家の値段が不安定すぎる現在、「住み換え」は、私が突然「もてなし上手」になるぐらいのと同じぐらい至難の業です。

何度眺めても 小さな我が家は広くなりません。そんな猫の額の中で断捨離と収納場所作りにキリキリしている、いつも余裕のないワタクシです。

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