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【Brexit日記】2年後、どうなっているのかな?【EU離脱期限まであと724日】(by hanako)
*【Brexit日記:英国がEUでなくなる日まで】ロンドン在住ハナコが見つめる「イギリスのEU離脱(Brexit)」。離脱完了までを生活者目線で見つめます。
2017年4月4日(火曜)
「イマココ!」今日のEU離脱ニュース:EU離脱後、ジブラルタル(スペイン・イベリア半島にあるイギリスの海外領土。イギリス領度ではあるが、スペインと所有権を争い論争がある)はどうなるのか?が話題。先週金曜(3/31)にEU側が出した「Brexit交渉に関するガイドライン草案」にジブラルタルについて「イギリスがEU離脱後、ジブラルタルに関する合意はイギリスとスペイン両国が合意することが必須」と書かれていたことが発端。しかしイギリスは「ジブラルタルはイギリスの領土だから、離脱後もイギリスの領土」と言い、ジブラルタルも「ジブラルタルはジブラルタル人のものだけど、イギリスの領土」という方針。
Gibraltar is BRITISH. EU/Spanish machinations to be treated with utter contempt https://t.co/cdTdgHMjbH
— David Vance (@DVATW) March 31, 2017
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昨年6月の国民投票の結果、イギリスがEUを離脱することが決まってしまった。
私はイギリスの永住権は持っているものの、イギリス人ではないのでこの国で選挙は出来ない。だから昨年6月に行われたEUにとどまるか離脱するかの国民投票ももちろんできず、ただ眺めるだけだった。
結果は私にとっては本当に「まさか」だった。
選挙間近に離脱派に勢いがついてきたのは感じていたけれど、イギリスは私にとってずっとずっと「ヨーロッパ」(の中の1国)であり、「EU」だった。
2002年にロンドンで就職し、以来「しばらくこの国で頑張ろう」と思って15年間過ごしてきてきた。
就職当初イギリスはバブルだった。ひたすら景気がよく、金融街シティで投資銀行に勤めている人たちの羽振りの良さに驚いた。
その後2004年、2007年のEU拡大で加盟国がどっと増えた。この2度の“拡大”は、ガイジンとして生きる私でさえも「EUが大きくなったこと」をガッツリと肌で感じる出来事だった。2004年の拡大時、新規加入国からの移民規制を導入しなかったイギリスにはポーランド人が押し寄せるように移住してきた。ポーランド語の看板を近所で見かけるようになり、ポーランド食材がスーパーに並ぶようになった。ポーランド人の友だちが出来、一緒に「ピエロギ(ポーランド風餃子)」を食べながらポーランドの歌を教えてもらったりもした。
2007年にルーマニアが加入したときも衝撃だった。このときは厳しい規制を導入し、「イギリスに来てもいいけど、労働許可証はあげないよ」という政策だった。それでもたくさんのルーマニア人がイギリスにやってきた。ロンドン北東部にある「セブンシスターズ」という地区に行くと、道にズラリとルーマニア人男性たちが並び、日雇いの仕事を待っていた。それが日々の風景だった。
EUとして動いていた時期を眺めつつ、でも「ヨーロッパは1つの地域」という感覚も体感しながら過ごしてきたこの15年。イギリスはEUの中で「ちょっと威張った兄貴」だったし、これからもずっとそうなんだなあと思っていた。日本と同じ島国なのに、どこか周りの国々に守られ、共に生きているという雰囲気も感じていたつもりだった。
それなのに、威張った兄貴は一人で出て行ってしまうんだ。もしくは周りに柵を作って「ここからは立ち入り禁止」と線を引いてしまうんだ…。
3月29日、メイ首相はEUに正式に離脱を通知した。2年以内にイギリスはEUを離脱すべく、今後様々な交渉、そしてプロセスに入る。
これから始まる2年、イギリスはどう変わるのかな?
2年後、イギリスはどうなっているのかな?
2年後、私の生活も変わっているのかな?
ニュース解説ではなくて、EU離脱に向かって進みつつあるイギリスに暮らすこれからの2年間、暮らしながら見聞きしたこと、考えたことを書いていけたらと思います。
※「EU離脱期限まであと●日」の日数は、離脱期限である2019年3月29日までの日数です。
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