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【今日の云々/お知らせ】無印良品の思い出 by hanako in London

日本でおなじみの「無印良品」ですが、ロンドンでもおなじみです。私がロンドンで暮らし始めたのは20年近く前ですが、その頃にはすでに知名度を確立しており、大きなショッピング・ストリート沿いに何店舗もありました。

はじめてロンドンで無印を見た時は結構ビックリし、「お~、ロンドンにも無印があるんだったら便利でいいわ~」と思いました。しかし店内に入ってびっくり。

超~~高い!

…と「私には」感じたのですが、それには理由があります。無印さんの肩を持つわけじゃないんですが、実はイギリス値段としては全然高くないのです。

今では海外店舗も増えた無印ですが、当時は少なかったからなんでしょうか、商品ラベルは全部日本語で、日本円の値段がかなり分かりやすい形で明記されていたんです。

例えば商品に「300円」と印刷されていて、その上にイギリスの値段ステッカー「3ポンド」が貼ってあったとします。もちろんイギリス人には「300円」と書いてあったところで、それが英ポンドに換算したらいくらかなんてすぐに分からないけれど(円⇔ポンドのレートがすぐに分かる人なんて、めったにいません。そのぐらい、日本は遠い国です)、私には分かる(笑)。当時はかなりのポンド高で(1ポンド=200~250円でした)、300円の商品が3ポンド、つまり倍の値段以上で売られている~と思ってしまうわけです。


こちらは現在の写真です。UK価格は印刷されていないので、上にステッカー対応。でもドル等の別の通貨も書いてあるので、日本価格が「 私には」見えづらい感じです笑。

でも輸入品なんだからある程度高いのは仕方ないですよね。イギリスまで持ってきてくれているのだもの。問題は私が日本人で「日本に帰国したら日本価格で買えるわ~」と思ってしまうことなのです。

日本円との換算がどうであれ、1ポンドはコーラ1本、ミネラルウォーター500mlの価格。つまり、現地感覚では「1ポンド=100円ぐらい」の感覚で使われています。

元の値段「300円」が読めてしまうからこその悲しさヨ~(涙)、ってことなんですよね。

ロンドンに暮らし始めたばかりで生活用品が揃っていなかったあの頃。食器付きのフラットに住んでいましたが、平皿はたくさんあるのに小皿(特に醤油皿)やお椀、どんぶり的なものが無かったので「あったら便利だな」と思うものがいろいろありました。デザインも良いから無印で買いたいものは多々あったんですが、日本での価格が分かるばっかりに毎度毎度二の足を踏んでしまうのです。

今度日本に一時帰国したら買おう…」と思って、結局何も買わないでお店を後にする…の繰り返し。(そして日本に一時帰国しては無印で買ってました。)

そんなけちんぼのワタクシですが、とうとう禁断の「無印良品 in UK」デビューする日がやってきました。

満を持してのお買い物! 何を買ったかと言えば…

「コロコロ」

↓ 左上、カーペットを「コロコロ」おそうじする、カーペットクリーナーです。

当時いくらだったかな…でも日本円に換算すると決して安くはなかったのです。それでも買ったのには理由があります。それは、カーペット用の「コロコロ」、 イギリスでは無印以外では売ってなかったんです!

日本のみなさん、「コロコロ」が世界共通の掃除道具だと思ってませんか? そんなことないんですよ~。

IKEAに行くと、猫用の毛用の粘着力が弱くて小型の「コロコロ」はあります。でもこれはソファーやクッション用で、カーペット用に使うには弱すぎるだけでなく形もカーペットに使うには使い勝手が悪すぎ(写真がなくてごめんなさい)。

当時紺色のカーペットの部屋に引っ越したばかりで、掃除機をいくらかけても汚れが目立って仕方がなかったんです。カーペット用の「コロコロ」、かなり探したんですが、イギリスでは一般的なものでないとその時知りました。日本帰国まで待てなくて、どーしてもほしくて、無印に買いに行ったのでした。

大事にウチに持ち帰り、早速掃除したときは嬉しかった~! 掃除機では取り切れなくて、ガムテープや手で拾っていた小さな汚れが一回「コロッ」とやるだけできれいになってくれるのですから~。

そのとき買った「コロコロ」、実は今でも我が家で健在です。この10数年で何度引っ越したか分からないけれど、すべての引っ越しについてきて、そして今でも毎日元気に働いてくれています。交換用ロールは日本の100均で買いだめしてきますが、本体は頑丈です。デザインも良いし、使いやすいし、あと10年ぐらいは頑張ってくれそうです。

今でも無印のお店の前を通ると「コロコロ買った時のこと」を思い出します。

それから時が過ぎ、「コロコロ」はいまだに 無印以外で見かけたことはありませんが(ネットで探せばあるのかもしれませんが、店舗で見かけたことがないんです。誰か本気で市場導入したらいいのに~)、日本の食器や雑貨類はよく見かけるようになり、素敵な小皿やお茶碗がさまざまなところでも買えるようになりました。

日本食は当時からそんなに困っていませんでしたが、大好物の「枝豆」が近所のスーパーで買えるぐらい人気者になり、「カツカレー」がこんなにもブレイクするとは思わなかった~。長くいるといろいろ変化し、便利になることも多いです。でも逆に不便になることもあるので (この話はまたいつか) 、時代は動き、状況は変化するということなんだなあと。

そんなこんなを思い出しつつ「日本の生活雑貨 in UK」について「リズム」さんのコラムで書きました。日本の食器や雑貨類が「こんな風に売られています」のレポートです。

読んでくださると嬉しいです(ペコリ)。

<Reism Style> WORLD LIVING ロンドン編 vol.12
こんな風に販売されています「日本の生活雑貨 in London」

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